メガネのフィッティング金沢セミナー

2017年04月14日(金)

Category: こだわり, フィッティング, メガネのお話, 磨く

水曜日に、メガネのフィッティングの金沢セミナーがありました。

北陸では2回目の開催。今回は、初めて参加される方が5名加わって、12名でのセミナーでした。
兵庫からゴールドフィッターの徳永さんもお手伝いに来られるという、貴重なセミナーでもありました。私は今回もホスト役としてお手伝い。

早く来れる人は早めに集まって最初は予習会。

その後、先生の座学とフィッティングのプレゼン。フィッティングの練習をし続けていると、細かいところばかりに目が行き過ぎて、いつの間にか全体のバランスを見失ってしまっていることがあります。なので、座学やプレゼンは基本に戻って全体を見なおすという良い機会でした。

午後は、3人1組となって、お互いにフィッティングを制限時間で仕上げるという練習を。北陸でもフィッティングの練習会を開いて、参加していた人は随分上手になってきました。練習すればするほど上達し面白くもあり、そして新たな壁が出現しつづける奥の深い分野です。

終わった後は恒例の懇親会。今回はさらに盛り上がり、なんと、秋の金沢エキスパートが2日開催になるかもしれない話になりました。向上心のある方の目は輝いています。北陸もいい雰囲気になってきました。今後も練習会を継続して盛り上げていければと思います。

前傾角(傾斜角)が変われば見え方も変わる

2017年04月11日(火)

Category: こだわり, フィッティング, メガネのお話, 目のお話

おかげさまでフィッティング関連のお客様が多いですが、中でも見え方が全然変わってしまう重要なポイントがあります。それは、メガネの前傾角(傾斜角)!メガネのレンズ面の垂直方向との角度です。
普段の生活における、常用視線は、5~10度程度ですので、常用視線とレンズの光軸を揃える必要があります。

メガネの前傾角

顔の耳の高さは人によって違います。同じフレームでも耳の高さが違えば、前傾角が変わってしまいます。

まず、遠用・常用の理想の前傾角。約8度くらいでしょうか。
横から見た感じも、とても収まりが良くしっくりきます。

メガネの前傾角

次の下の図は、上の図より耳の位置が高い場合です。同じフレームを乗せてみました。すると前傾角は上より深くなります。約13度くらい。近用のメガネはこれくらいあってもいいですね。

メガネの前傾角

次は、逆に耳の位置が低い場合。同じフレームなのですが、前傾角は浅くなってしまいます。約3度くらい。この状態は、下方視すると浮き上がったように見えたり、目とレンズの距離も下の方は遠くなるので見え方もさることながら下方視野も狭くなります。

メガネの前傾角

巷で溢れている状態が下の図。
未調整のフレームは前傾角が浅めのものが多いです。耳の高さは普通なのですが、前傾角が3度くらい。ずっとこれに慣れているのでわからないのでしょう。前傾角を付けた方が格段に見え方が良くなります。特に遠近両用などのレンズは顕著に前傾角で見え方が格段に変わります。
この状態の人、よく見かけます。私から見たら、気になってしょうがない状態。

メガネの前傾角

上のメガネを、耳の位置が高い人に掛けると、約8度くらいに収まります。これはラッキーなだけです。

メガネの前傾角

逆に耳の位置が低いと、、、これはヤバイ!!!垂直より超えて、レンズ面が上を向いてしまっています。これを掛けていると不具合が生じてしまうでしょう。

メガネの前傾角

最後にもう一度、この状態が理想です。顔の形に合わせて、フレームの角度を調整して理想の前傾角にします。美しい!!横から見ても心地よく見えます。同じゴールドフィッターの清水さんもおっしゃっていましたが、メガネをフィッティングしていて、理想の前傾角に調整できたとき、心の中でガッツポーズしてます(笑)

メガネの前傾角

またアゴを出し気味の人などいろいろな姿勢などの癖もありますので、それを加味しながら前傾角を調整することもあります。

残念ながら、前傾角を調整できない構造のフレームが多いのも事実です。例えばこんな智の形状のメガネ。

厳しいですねー。たまたま前傾角が合えばいいですが、合わないとどうしようもありません(裏技もありますが、基本難しい)。どんなに気に入ったフレームでも性能を発揮しないのですから。なので、当店は、調整しにくい構造のフレームは極力仕入れしません。もしくは、前傾角が合わない場合は、オススメしません。

メガネは度数が合ってても、フィッティングがしっかり出来てないと、見え方に異常をきたします。特に遠近両用など度数が変化するレンズは、フィッティングが命といって過言ありません。

あまりにも前傾角を軽視した状態が多すぎるため、iPadで説明し易いように画像を作りましたので、ブログの記事にしてみました。いつでもご相談下さい。

フィッティングトレーニング会

今年に入って始めた北陸フィッティングトレーニング会。
昨日は6回目の開催でした。最多の8人での練習会。
来週、フィッティングの金沢セミナーが開催されるので、みなさんの本気度もUP。

参加するほど、みなさん上手になっています。私が言わなくても、修正ポイントも理解しています。後は、その修正ポイントを、思い通りに修正できるかは練習を重ねるのみです。

今まで、北陸では横田流フィッティング術を学ぶ同士がいませんでした。昨年の秋から風向きが変わりつつあります。みなさん真剣に取り組んでいらっしゃいます。
メガネ業界の二極化が進む中、メガネの大切な部分をもっとメガネユーザーの方に知って頂きたい。フィッティング次第でどれだけ見え方、掛け心地、掛け姿が変わるかを。メガネはマイナスアイテムではありません。メガネを掛けた方がどれだけイメージアップできることか。業界全体のレベルアップがこれから進む道。
なので、私の知っている知識は皆様にお教えします。私ももっともっとレベルアップしなければいけません。メガネ業界の方で、フィッティングを学びたい方、一緒に勉強しましょう。ご連絡下さい。

シュンキワミ KM1757の限定カラー再入荷

2017年04月01日(土)

Category: お知らせ, メガネのお話, 商品紹介

4月になりました。犀川沿いの桜も蕾が膨らんできました。開花ももうすぐですね。

今年の初めに、シュンキワミ KM1757の限定カラーの紹介をしました。
本数が限定のため、1本限りかもしれませんでしたが、幸運にも再入荷できました。
今度こそ最後だと思われます。
このモデル、サイズが50ミリと小さめですが、天地幅が31ミリありますので、小顔で遠近、中近にも適しています。強度度数もいけますね。
そして何より、フルフィッティングできるのが一番良いです。前傾角もお顔に合わせてバッチリ調整できます。




今度こそお早めに^^
http://www.hotta-megane.co.jp/megane/2894

感謝感謝

2017年03月28日(火)

Category: お知らせ, フィッティング, メガネのお話, 目のお話

先日、お客様にメンテナンスでご来店頂き、帰り際に頂きました。

A様、こちらこそ、感謝感謝です。ありがとうございました。
ご連絡先がわからないので、こちらで厚くお礼申し上げます。
いつでもご来店お待ちしております。

片町ビール完成!

2017年03月18日(土)

Category: お知らせ, イベント, 片町商店街

片町のオリジナルクラフトビールが2017年3月に誕生しました!
その名も女性をイメージした優しく華やかなフルーツフレーバーの「アカズキン」と男性をイメージしたすっきりとした喉越し、スコティッシュエールの「オオカミ」。

昨日、片町きらら広場でお披露目がありました。早速頂いてきました。
「アカズキン」の方は、ビールっぽい苦さは全くなくアプリコットを入れて飲みやすくフルーティーな味わいでした。
「オオカミ」の方は、スッキリとした喉越しで、これまた飲みやすく、食べ物と一緒に飲みたい味でした。

今日明日と、片町きらら広場で飲めるイベントをしています。今後の展開に乞うご期待。

メガネのフィッティングのプレゼン

2017年02月16日(木)

Category: こだわり, フィッティング, メガネのお話, 磨く, 目のお話

先週になりますが、定休日を利用して名古屋へメガネのフィッティングの修行に行ってきました。
いつもは大阪のセミナーに参加することが多いのですが、今回は名古屋。久しぶりです。
自分の力量を確認するにはやはりセミナーに参加するのが一番。なぜなら、参加される方みんながメガネ屋さんで、周りからも見られますし、周りの力量も分かります。そして、皆さんの真剣さも半端ない。いろんな刺激を得ることができるのです。

セミナーの途中には、昨年から取り入れた検証会。同じモデルで同じフレームでフィッティングをして出来栄えを確認するものです。そして皆からも手さばきをしっかり見られ、緊張感はMAXです。

今回、私が与えられたミッションとは、「フィッティングのプレゼン」
フィッティングの一連の流れを説明しながらフィッティングをするというもの。制限時間は12分。ある程度シミュレーションしておいたので、まあまあだったかなと。でもフィッティングしながらなので、言おうと思っていたポイントなどは言えなかったり。何回か経験すればもっと上手にできるのではないかと思います。写真はありません^^


そして、今回からさらに新たに「フィッティングの座学」というのも始まりました。初めて参加される人にホワイトボードを使ってフィッティングを説明するというもの。先生も新たな刺激を与えてくれますね^^

検証会もプレゼンも座学も、いろんな意味でフィッティングの技量の向上に繋がる大切な事だと思います。頑張ろう。

お客様のために吸収して還元していきます

2017年02月12日(日)

Category: こだわり, メガネのお話, 磨く

7日はお休みを頂いて、名古屋の方へ勉強会に行ってきました。
「接客に活かせるメガネ・コーディネート提案」

講師は、メガネのフィッティングでも交流のある、スタイリストの浅野千絵さん。メガネ屋さんじゃないのに、フィッティングの勉強をして、横田流フィッティング術の認定フィッターでもあります。
メガネを販売するときに、似合う眼鏡やコーディネートのお客様への提案となると、目のことやメガネのことなどの知識や技術に比べると・・という部分があるものです。説明のつく・裏付けのある「フレーム提案」を少しでもしたい。
今回のセミナー、とってもとっても良かったです!!提案以前に、毎日の心掛けからが大切ということがよく分かりました。実践しようと思います。

お客様のためにいろんなことをどんどん吸収して還元していかねば!!

不良在庫レンズが宝に!

2017年02月06日(月)

Category: こだわり, メガネのお話, 磨く, 目のお話

前回のつづきです。
テストフレームに度数のレンズを入れて見え方の確認などをするのですが、先日お話したように、乱視のある場合は、球面のレンズと乱視のレンズを組み合わせることになります。すると、横からみたらわかるように、2枚になります。構造上、同じ場所に入れることができないので、筒のように前の方に加えていくことになります。

実際のメガネになる時のレンズは、乱視を組み合わせた一枚のレンズになるわけで、やはりテストとしても見え方が変わったり、ストレスになったりします。しょうがないのですが、出来るなら実際のメガネと同じ1枚にしたいところ。

例えば、前回の例を使って説明すると、マイナスのレンズで0.25刻みとして-10.0までで110通り。乱視が-2.0までを考えても9通り。110枚の球面レンズと9枚の乱視のレンズがあれば、110×9=990通りを作ることが可能なのです。1枚にするなら990枚必要で現実的じゃないのです。

しかし、そんなテストレンズが存在することを実は数年前に知りました。昔はあったらしいのです。

私がお店で働くようになった時にはすでに棚の中で眠っていた、昔のガラスレンズの在庫がたんまりとありました。乱視入りのもので、屈折率を考えると今は使うことはないのでずっとそのままに。
よくよく考えたら、これをテストレンズにしてしまえばいいじゃないかと!!

整理してみたら、あるわあるわ。乱視-2.0までバッチリあります。乱視が強いほど同じ度数でも7枚とかあったり。昔は、乱視の強いところまでのレンズを揃えていたようです。

作りましょう、ということでせっせとガラスレンズをテストレンズに加工しました。若干抜けているところもあるのですが、-10.0までと乱視-2.0までのテストレンズがほぼ完成しました!プラスは+6.0までと乱視+1.0まで。

私は乱視-1.75あるので、レンズ2枚のと1枚のもので比べてみました。まずは軽い!それから、明るさも明るく見えます。視力はまっすぐ見る分には同じです。そしてやっぱりストレスは少ないです。

特に良いのは、遠近両用のテストレンズを入れる場合、格段に良いです。3枚と2枚は随分違います。近用の部分の見え方が違いますね。

不良在庫になっていたものが、思わぬ宝となりました。

テストレンズでは、「これ掛けれないわ」と言う事があっても、実際のメガネになると意外と大丈夫だったりするものです。少しでもテストレンズでのストレスをなくせればと思います。
最近、視力を測定していて、自分で作ったレンズが相当する時、内心でウッシッシと思っているのは秘密です(笑)

恐らくですが、乱視入りのテストレンズを持っているお店は、1%もないと思います。

メガネの度数って何種類あるのか?

2017年02月04日(土)

Category: こだわり, メガネのお話, 目のお話

書こうと思っていることはこのタイトルの内容ではないのですが、長くなりそうなのでカットして前編。

視力の測定をする時は、基本的には、このような機械を使って測定してから、試験枠に測定した度数のレンズを入れて、さらに測定していくのですが、この試験枠に入れる度数のレンズのお話。

この度数のレンズは、ほぼほぼ、下の写真にあるレンズを組み合わせます。

組み合わせるということは掛け算。

例えばマイナスのレンズで0.25刻みとして-10.0までで110通り。乱視が-2.0までを考えても9通り。
110×9=990通り。つまり約1000通りの度数の組み合わせが出来るということです。
乱視の軸度も入れると5度刻みでも36通りあるので、約36000通り。
プリズムも考えるともっとすごい数になります。
プラス側も同じだけあることになります。
実際は、-10.0以上もありますし、乱視も-2.0以上もあります。混合乱視も。
そして左右。。。もう計算はやめましょう。
とにかく無限にあるんですよ。それで最適の度数を測定していくのです。

メガネとして作る場合は目の中心の幅も人によって違うので、他人のメガネをかけてちょうどよく見えるなんてことは、ほぼありません。それなのに既成品のメガネがあったりするのは、考えても恐ろしいですよね。